子どもにピアノを始めさせたものの、家での練習がまったくできない…。
公園で遊ばせたい気持ちと、「ピアノは毎日練習させないと」というプレッシャーに挟まれていませんか?
わが家も共働きで、保育園の帰りに公園に寄ったら、それだけで夕方はほぼ終了です。
だからといって、まったく練習しないわけにもいきません。
レッスンで弾けずにいる子どもの姿を見るのは、親としてもつらいです。
なにより「自分はピアノが苦手だ」と思ってほしくない。
わが家が目指しているのは、音大やショパンコンクールではなく、趣味で演奏できて「ピアノっていいな」と思えるくらいのレベルです。
そのために必要な基礎は大事にしつつも、共働き家庭でも現実的に続けられるラインを探ってきました。
この記事では、そんな前提に立って、「現実に回せる時間」でのピアノ練習のミニマムラインと、その方法を書いていきます。
ピアノをどこまで目指すか、最初に決めておく
ピアノへの取り組み方は、ざっくり言えば「専門コース」と「趣味コース」の2つに分かれます。
コンクールや音大を視野に入れ、生活の中心をピアノに寄せていく「専門コース」。
将来はまったく別の仕事をしながら、趣味として弾ければ十分というのが「趣味コース」です。
わが家は、完全に後者の「趣味コース」。
子供が大人になったとき、ピアノを楽しみながら、仕事も趣味も充実した生活を送ってほしいと考えています。
でも「専門コース」のお稽古を、共働き家庭の平日にそのまま当てはめると、生活がすり減ります。
この記事では「専門コースではないけれど、趣味として続けるための基礎は大事にしたい」家庭の前提で話を進めます。
わが家の前提条件(時間と環境のリアル)
ここから書く内容は、きれいごとではなく、わが家の生活リズムありきの話です。
共働きで、子どもは保育園。
帰りに公園へ寄れば、それだけで夕方の時間はかなり削られます。
集合住宅なので、夜遅くに大きな音で弾くわけにもいきません。
理想を言えば、17〜19時のどこかで落ち着いて練習したいところですが、
・公園で遊んで、ピアノに向かう時間がない
・帰宅が遅くなり、19時すぎに音量を落として数分だけ弾くのが限界
・子供だけで、ピアノを適当に弾かせて終わり
こんな日が普通にあります。
「毎日30分」「必ず基礎→曲までキッチリ」などの理想を採用すると、どこかが破綻します。
だからこそ、「時間が足りない前提」で考えた、ミニマムな練習ラインが必要です。
この3つだけでOK、わが家のミニマム練習ライン
時間がない日でも「今日はこれだけやれた」と言えるよう、わが家ではミニマムラインを3つに絞っています。
①姿勢だけは毎回チェック
演奏中の姿勢は、とても大事です。指への力の伝わり方、気持ちの入り方も変わります。
背筋を伸ばす、足を投げ出さずに床につける――そんな小さな自己コントロールの積み重ねが、粘り強さなどの「非認知能力」と結びつくという研究もあります。
(出典:Muraven, Baumeister, & Tice ,1999)
②基礎はシンプルな音階をサラッと
基礎練は地味な練習です。好きな人は、きっと少ないでしょう。
でも、まったくやらないと、曲を弾いているとき、どこかフワフワした不安定さが残ります。
わが家では「今日はこの音階だけ」と決めて、毎回サッと通す程度でも続けるようにしています。
③宿題曲の「つまづくところ」だけ
最初から最後まで通す必要はありません。
いつも止まる小節だけを取り出して、ゆっくり・短く練習します。
次の2点を意識しましょう。
- 曲を自分の口で歌ってみて、イメージをつかむ。
- 次に出す指を、準備しておく。
ポイントを絞って練習すれば、上達への近道にもなります。
教本どおりに毎回フルコースで練習…という理想から見れば物足りなく映るかもしれません。
でも、共働き家庭の平日にそれを求めるほうが非現実的です。
わが家は、この3つができた日は「今日は十分」と割り切っています。
やる気と「やらない日」をどう扱うか
ミニマムラインを決めても、それすら届かない日があります。
共働き家庭なら、当たり前です。
それなのに「毎日続けないと意味がない」と言われると、親子そろって自己嫌悪になってしまいます。
わが家では、1日単位ではなく「1週間のバランス」で見るようにしました。
ざっくりと、
- ミニマムだけの日:2〜3日
- ちょっと頑張る日:1〜2日
- 完全オフの日:1〜2日
くらいで回っていれば十分合格、という感覚です。
なおわが家では「レッスン前日だけはオフにしない」というルールも足しています。
大事なのは、「やらない日=リセットボタン」だと決めつけないこと。
1日休んだからといって、積み上げたものがゼロになるわけではありません。
生活リズムを前提にして、「このペースなら現実的だね」と親が納得すること。
それが、子どものやる気を長持ちさせる一番の土台だと感じています。
親は、最後にちゃんと褒めること
ミニマム練習ラインをこなしていても、ツラいものはツラいです。
姿勢を保つのも、音階を繰り返すのも、子どもにとっては立派な「がんばり」です。
そこに親が何度も注意を重ねると、「ピアノ=怒られる時間」というイメージがつきやすくなります。
わが家で意識しているのは、練習の最後に必ず具体的にひとつ以上褒めて終わること です。
「背筋がピンとして、今日1番カッコよかったよ!」
「音階、大変なのに最後までがんばれたね!」
「ゆっくり練習したら、間違えなくなったね!」
その日やったことを振り返りながら、「ここがよかった」とピンポイントで言葉にしてあげます。
どんな練習でも、最後の印象が「できた」「認めてもらえた」だと、子どもの中に残るのはツラさだけではありません。
完璧な出来よりも、「今日はここまでできた」で終われること。
小さな成功体験の積み重ねが、次の練習へのモチベーションになっていきます。
まとめ:完璧より、「ここまでできたらOK」を決める
共働きで、集合住宅に住んでいて、保育園帰りには公園にも寄りたい。
そんな生活の中で「毎日しっかり練習」は、正直かなり無理があります。
わが家はそこで割り切って、
- 専門コースではなく「趣味コース」だと最初に決める
- 「姿勢・シンプルな音階・つまずく小節だけ」の3つをミニマムラインにする
- できなかった日は責めず、「1週間のバランス」で考える
- 練習の最後には、必ず具体的に褒めて終わる
というルールに落ち着きました。
専門コースのご家庭から見れば、ゆるすぎるかもしれません。
それでも「大人になってもピアノを好きでいてほしい」という目的には、これがちょうどいいと感じています。
理想どおりにできない日があっても、
「今日もここまではできた」と胸を張れる、自分なりの基準をつくること。
それが、共働き家庭のピアノ練習を、長く続けるための現実的な方法だと、私は思っています。


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